金融業界から転職する理由をご存知でしょうか。
一般企業と比べると金融業界は給料が高く福利厚生が良いというイメージがあります。その一方で、仕事は激務で長く続けるのは難しいという話もよく聞きます。
転職活動を始めると志望先の企業の面接を受けますが、転職理由を面接担当者に上手に伝えることが大切です。
この記事では、金融業界から転職する理由や転職理由を面接で伝える方法、転職するメリットについて解説します。
金融業界から転職する理由とは
近年の金融業界は激動の時代へ突入し、金融機関へ入社すれば定年まで安泰という時代は終わりました。金融機関へ入社して数年で転職をするケースも珍しくない状況です。なぜ金融業界にいた人は転職を決断したのでしょうか。
ここでは、金融業界から転職する理由として多いものをまとめました。
顧客の業界に興味を持った
金融業界で仕事をしていると、いろいろな業種の顧客と接する機会があります。顧客の業界に興味が持ち、自分も働きたいと思うようになるケースはあります。
例えば、M&Aのコンサルティング会社の顧客との付き合いがあると、自分でM&Aを手がけてみたいと思うかもしれません。また、監査法人の顧客がいれば、企業の監査や内部統制の業務に関わってみたいと思うケースもあります。
顧客の業種に関心を持ち、その業界へ転職するのはよくあるケースです。
他業務を経験したい
金融機関に勤務していると業務が同じということはよくあります。法人営業の人はずっと法人担当、窓口で個人向け営業担当の人がずっと個人向け営業しかしないというのは金融業界では珍しくありません。転職して他の業務を経験したいことが転職する理由という人もいるのです。
異なる商品やサービスを営業したい
金融機関で営業していると、同じ商品やサービスを顧客へ勧めるのがマンネリ化してくることがあります。異なる商品やサービスの営業をしてみたいと思う人もいます。
例えば、生命保険会社で個人向けに生命保険の営業だけをするのは面白くないと感じるケースもあるでしょう。保険のような形のないものではなく、形のある製品の営業をしたいと思う人もいます。
厳しいノルマに耐えられない
金融機関のノルマが厳しいことを転職の理由にあげる人が多くいます。営業職は毎月きついノルマを課されて、日々の会議で達成状況を報告します。成果が上がっていないと、会議で上司から詰め寄られてプレッシャーを感じる日々を送らなければなりません。
仕事と生活のバランスがとれない
仕事と生活のバランスをとるのが難しいことを、金融からの転職の理由にあげる人がいます。
金融機関では資格がないと商品を販売できないことが多く、必要な資格を取得しなければなりません。また資格を取得しないと昇進できないシステムの企業もあります。そのため、帰宅後の時間を使ったり休日返上したりして資格試験の勉強をします。
さらに金融業界は職種によっては数年で転勤があります。転勤の度に新しい職場で人間関係を構築し、新しい業務を覚えて慣れなくてはいけません。家族には負担になりますし、単身赴任となると日々の生活のこともすべて自分でする必要があります。
金融業界は仕事と生活のバランスをとるのが難しい業界です。
企業体質の古さが合わない
金融業界では上下関係を重んじる体質があり、年功序列が当たり前となっています。年功序列の組織内では、若い人が自由にできるチャンスはほとんどなくて、息苦しさを感じることが多いのです。上司のミスを部下が指摘することは許されない雰囲気があり、不満を持つ若い社員も多いでしょう。
出世したいと考える人はストレスを感じながらも金融業界に留まりますが、古い体質に我慢できなくて転職する人もいます。
顧客に役立つ仕事をしたい
顧客に役立つ仕事をしたいことを、金融業界から転職する理由にあげる人がいます。金融機関では顧客のためになる商品ではなく、会社で販売したい商品を顧客に勧める営業方針をとることがあります。顧客のためにならない商品を販売することに苦痛を感じる人は、転職を決断することがあります。顧客との信頼関係が構築できると、顧客のためにならない商品は売りたくないと思うのは当然のことでしょう。
なお、以下の記事で銀行や証券会社の転職理由について解説してあります。
金融から転職する理由を面接で伝える方法
金融業界で働いている人が転職したいと思う理由は人それぞれです。転職活動を始めると志望先企業の面接を受けますが、転職したい理由をストレートに伝えると誤解を招く可能性があります。ウソを言うのは良くありませんが、よく考えて伝えないとマイナス評価されます。
ここでは、金融から転職する理由を面接で伝える方法を紹介しますので、参考にしてみてください。
仕事と自分の人生について考えた上での決断
以前は仕事中心の人生を送る人は多かったのですが、現在では人の考え方は変化して仕事と生活のバランスを重視するようになってきました。
金融業界で仕事をしていると自分の生活を犠牲にすることが多くなります。仕事と自分の人生について考えた上で、金融業界から転職を決断する人が増加しています。転職を志望する企業での面接で、仕事中心ではなく視野を広げた人生を送りたいと伝えるといいでしょう。
例えば、金融業界での仕事への取り組み方を説明し、転職後の仕事への意気込みと生活とのバランスをどのようにしていくのかについて伝えます。
多忙な業務から解放されたかった
金融業界の業務は多忙でプライベートの時間も削られるため、解放されたいと考えている人は多くいます。
転職を志望する企業での面接で、「前職の仕事が忙し過ぎて転職を決意した」とストレートに伝えるは避けましょう。
例えば、「仕事に真剣に取り組んで多忙ではあったが、充実した毎日だった」「転職してからも全力で取り組むが、仕事のオンとオフの切り替えはうまくコントロールしていきたい」などと伝えるといいでしょう。
きついノルマから解放されたかった
金融業界はノルマがきついことでは有名ですが、きついノルマに耐えられなくて転職を考える人は多くいます。
転職を志望する企業での面接で「きついノルマが嫌で辞めた」とストレートに言うのは避けましょう。面接担当者からマイナス評価を受けます。
例えば、「最大限の努力により会社だけでなく、自分にとってもプラスになることをしたい」と伝えます。
金融から転職するメリット
金融から転職することにはさまざまなメリットがあります。転職しようかと悩んでいる人は、転職を決断する際の参考にしてみてください。
仕事上の悩みやストレスから解放される
金融業界から転職を考えるのは、仕事上の悩みやストレスがあるからです。転職すれば悩みやストレスから解放されます。
例えば、社内の人間関係がうまくいかずに悩んでいたり、日々の激務でストレスを感じたりすることはよくあるケースです。しかし、金融業界から転職すれば、悩みやストレスから解放されます。
プライベートの時間が増えて充実する
金融業界は毎日が多忙で休日にやることも多いため、プライベートの時間があまりありません。平日は長時間労働ですし、休日は資格取得のための勉強をしなくてはなりません。
金融業界ほど忙しいところはあまりないので、金融業界から転職するとプライベートの時間は増えます。自分の自由な時間が増えるので、今までできなかったことをして充実した人生を送れます。
仕事にやる気が出る
金融業界からの転職を考える人には、仕事にやりがいを感じてない人が多くいます。金融業界ではリスクを回避することを優先するため、仕事に対する考えは保守的で、新しいことに取り組もうという雰囲気がない業界です。
また、金融業界では会社の利益を優先した商品を顧客へ勧めるケースがあります。顧客のためにならないことはやるのは嫌だという人も多くいます。
他の業界へ転職して顧客のために仕事ができる環境になって、仕事にやる気の出る人が多くいます。
おわりに
この記事では、金融業界から転職する理由を挙げました。また、転職面接時の伝え方や、転職するメリットもご紹介しましたので、合わせて活用してください。
高年収で安定と言われてきた金融業界ですが、近年ではノルマや企業体質、業界不安から転職を検討する人も増えてきたようです。
挙げられる転職理由は納得できるものが多いですが、転職面談でそのまま伝えてしまうと誤解を生み、マイナスに伝わってしまう可能性があります。転職活動を成功させるためにも、ポジティブな言い方で前向きに伝わるよう考えてみましょう。
「転職理由を考えてみたものの不安だな。」と感じた場合は転職エージェントに相談するのも良いでしょう。転職エージェントに相談すると、求人の紹介や、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策など様々なサポートを受けることができます。一人で悩まずにプロに頼ることも成功のポイントです。
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