証券会社の営業から転職を考えているが、実際に転職した人はどう思っているのだろう。
証券会社の営業を辞めたいと思う一方で、転職した後のことも気になると思います。転職してから後悔するのは、だれでも嫌でしょう。後悔しないためにできることがあれば、転職前にやっておきたいはずです。
この記事では、証券会社の営業が転職して良かったこと、転職する前にやっておくべきことを解説します。
証券会社の営業が転職したいと感じるとき
転職をした人は何かのきっかけで転職したいと思うようにります。証券会社の営業が転職したいと感じるのは、以下のようなときです。
ハイレベルな業績を求められたとき
証券会社の営業は通常業務だけでもハードなのに、ハイレベルな業績まで要求されると精神的にきつくなります。営業ノルマを毎月のように課せられて、達成できないと会議で上司から詰め寄られます。決算期前だけでなく、毎月のように目標達成に追われるのは、精神的・肉体的にストレスがかかります。
月初に自分のノルマを達成してしまえば個人としては上司からとやかく言われることはないのですが、自分だけ達成してしまえば問題ないというわけではありません。自分が所属している部署や支店がノルマを達成できていないと、売上に対するプレッシャーがかかります。
また、ノルマは売上の数字だけではなく、販売する商品にもあります。特定の金融商品を期限までに販売し切ることを、会社から命じられる場合があるのです。
例えば、期限が決まっている債券を期限内に販売することを支店全体のノルマとして課されるケースです。期限が1ヶ月未満という短期の場合、特定の商品を集中的に顧客に勧誘していきます。ところが、債券は収益が低いため、大量に販売しても売上にはそれほど貢献しないのです。
また、最近では課されるノルマの内容が変化してきて、売上を上げればいいだけではなくなりました。顧客の利益を重視して、預かっている資産がどれだけ増加したかも評価する証券会社もあります。預かり資産を増やすには、利益の出る金融商品を購入してもらうのと同時に預かり資金も増加しなくてはなりません。
このようなハイレベルな業績を毎月のように求められると、証券会社の営業から転職したいと考えるようになるのです。
顧客に損をさせてしまったとき
金融商品には価格変動リスクがあるため、損失が発生する場合があります。顧客にはリスクを理解してもらってから投資するのですが、証券会社の営業は値上がりの見込みのある金融商品を勧めます。しかし、金融商品は激しく価格が変動することがあり、急な相場変動で顧客に損をさせてしまうことがあります。
自分が推奨した金融商品が損失を出してしまうと、顧客に対して罪の意識を感じます。損失を出してしまった場合は顧客のところへ行って説明する必要がありますが、損失額が大きいと顧客から厳しく叱責されるので大きなストレスを感じます。
業績が自分の収入にあまり反映されないとき
証券会社の営業は個人で行いますが、会社内では1人で仕事をしているわけではなく多くのスタッフに支えられています。投資をする場合に参考にするレポートを作成してくれる証券アナリスト、社内の管理業務を行うスタッフ、窓口や電話で顧客対応をしてくれるスタッフなどがいるからこそ、営業に専念できるのです。そのため、大きな業績を上げてもすべて自分の収入に反映されないのです。
大変な思いをして業績を上げたのにボーナスにあまり反映されないと、証券会社の営業は転職を考えるようです。
証券会社の営業から転職して良かったこと
証券会社の営業の人が転職して良かったと感じることには、以下のことがあります。
精神的ストレスを感じなくなった
証券会社の営業は毎月ノルマを課されて、常に目標数字を達成しようと奮闘しています。ノルマは決算期だけでなく毎月課されるので、仕事をしている限りプレッシャーを受けます。
しかし、証券会社の営業から転職すれば、精神的ストレスから解放されます。
また証券会社の営業が販売する株式や債券、投資信託などは元本保証のない金融商品ですので、顧客に損をさせるリスクがあります。金融情勢の悪化により顧客に損をさせてしまうと、罪悪感を感じてしまいます。転職先で取り扱う商品が金融商品でなければ、顧客に大きな損失を出させることはまずありません。
証券会社の営業から転職した人が精神的ストレスを感じなくなったという話はよく聞きます。
病気にならなくてすんだ
証券会社の営業から転職して、病気にならなくて良かったと思っている人がいます。上司が部下に精神的なプレッシャーをかけ続けるのはパワハラですが、精神的に追いつめられて精神疾患を患うケースがあります。パワハラは違法行為として厳しく処分されるようになってきましたが、それでも完全になくなったわけではありません。
朝ゆっくりできる
証券会社の営業は朝早く出社するので、早起きする必要があります。朝の8時くらいから会議をするところがほとんどで、それまでに出社しなくてはいけません。つまり、7時くらいには出社する必要があります。
一般企業は9時に始業するところが多いため、それまでに出社しておけば大丈夫です。証券会社の営業から転職すると、朝はゆっくりできるようになります。
証券会社の営業は転職してもいいのか
証券会社の営業職が転職を思い立ったときに、本当に転職していいのだろうかと思うかもしれませんが、転職をためらう必要はありません。以下のような理由があるからです。
資格があるので転職で有利
証券会社の営業は入社してから一定期間までに、証券外務員の資格を取得します。この資格は一種と二種がありますが、両方とも取得することを会社から義務付けられるのです。この資格があれば、銀行や保険会社などへ転職しても、金融商品を売買できます。
また証券会社の営業は保険募集人資格を有しているケースも多く、銀行や保険会社で保険販売の業務ができるのです。その他、FPやCFPなどのファイナンシャルプランナーの資格を取得していれば、銀行や保険会社でライフプランニングの提案業務ができます。
他の業界の仕事が楽だと思える
証券会社の営業は毎月のノルマを課されて、厳しい業務をこなしています。業績を上げられなければ上司からプレッシャーを受けます。一般企業の営業もノルマはありますが、証券会社ほど厳しくはありません。そのため、証券会社の営業から他業種へ転職すると、楽だと感じるケースが多いのです。
証券会社の営業が転職する前にやっておくべきこと
ここでは、証券会社の営業が転職する前にやっておくべきことを紹介しますので、参考にしてみてください。
転職するタイミングを計る
転職するタイミングを計ることは大切です。タイミングを意識せずに転職すると不利になることがあります。
例えば、勤続年数が3年未満の場合、書類選考の段階で通過しない可能性があります。3年未満しか勤続していないと、またすぐに退職してしまうのではと思われるからです。特に大企業は3年未満の勤続年数を敬遠する傾向があります。
転職を有利にするには、勤続年数が3年以上になってから転職することをおすすめします。
自分の転職市場での評価を把握する
転職する場合、客観的に自己分析する必要があります。自分の実力相応の企業を探さなければ、たとえ入社できてもすぐに退職したいと思う可能性が高いからです。
自分が転職市場でどう評価されているかが把握できれば、最適な転職先を探せます。客観的に自己評価ができない場合は、転職エージェントを利用してみるといいでしょう。プロのアドバイザーが転職市場でどのくらい価値のある人材かを診断してくれます。
転職に悩んだら転職エージェントに相談しよう
以上、この記事では証券会社に勤める人が転職を考える理由と、退職前にやっておくべきことを紹介しました。厳しい営業環境や評価が転職理由になる一方、それが転職時の強みにもなるのでまずは現職で成果を残せるようがんばりましょう。
そして、いよいよ転職を考えたときは転職エージェントに相談することをおすすめします。
プロのアドバイザーがあなたに合った求人を紹介してくれるでしょう。また、履歴書・職務経歴書の添削や、面接対策も行ってくれるので、転職活動の強い味方となるでしょう。
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